森永拓郎氏「新NISAは絶対やるな!」→この意図を徹底解説します
森永拓郎氏「新NISAは絶対やるな!」→この意図を徹底解説します

2024年からスタートした新NISAですが、経済アナリストの森永卓郎氏が「新NISAは絶対にやってはダメ!特に中高年以降の人がやるのは危険。若い人でもけっこう危ない」と言った持論を番組で展開して話題になっています。

森永卓郎氏はどのような意図をもってこのような発言をしたのか?また、本当に新NISAはやってはいけないのか?について徹底解説していきます。

目次

新NISAの概要

まずは簡単に新NISAに関するおさらいです。

新NISAは、2024年から施行された個人投資家向けの税制優遇制度です。従来のNISA制度と比較して大幅な改正が加えられており、特に年間投資枠や非課税保有限度額の上限が引き上げられた点が大きな特徴です。

新NISAでは、年間360万円までの投資が非課税となり、この非課税枠は従来の120万円(一般NISA選択の場合)から大幅に拡大されています。さらに、非課税期間が無期限となり、長期的な資産形成において大きなメリットを享受できるようになりました。この制度は、個人投資家が安心して長期的な投資を行えるよう、税制面でのサポートを強化しています。

また、新NISA口座は18歳以上の方が開設可能であり、若年層からの投資意欲を高め、将来的な資産形成の基盤を築くことが期待されています。NISA制度においては満年齢ではなく、その年の1月1日時点での年齢が基準となるため、年齢に関する規定にも注意が必要です。

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森永卓郎氏の新NISAに関する発言

今回話題になった森永卓郎氏の新NISAに関する発言を見ていきましょう。一部抜粋でお届けします。

①YouTube「NewsPicks/ニューズピックス」内での発言

森永卓郎氏が出演していたYouTube「NewsPicks/ニューズピックス」内で

新NISAは「絶対にやってはダメ!特に中高年以降の人がやるのは危険。若い人でもけっこう危ない」と発言。

更に

 「今はオルカン(全世界株。通称オールカントリー)かS&P500(アメリカ系)に投資するのが大部分なんです。このアメリカの株価っていうのは、人類史上最大のバブルになっていて。これがもうすぐ弾けると思います」

「ドットコムバブルで、アマゾンとかアップルとかマイクロソフトだとか、本来の実力を超えて異常な高値を付けている」

この森永卓郎氏の発言に対してMCの加藤浩次が

「長期で積み立てしていたら、結局プラスになるのでは?」

と質問。

それに対して森永卓郎氏は

「それは、今まで相場が右肩上がりだったからで。私は今後戻らないと言っている」

更に加藤浩次が

「そしたら、世界の経済は終わりですよ」

森永卓郎氏は「私は資本主義は終わると言っている」とピシャリ。

 「ずっとインチキを言い続けてきたんです。ドットコムバブルから始まって、AIや半導体だと。ありもしない期待を金融業界の人が作り続けてきたんです」

「89年のバブル崩壊でも、株価が80数パーセント落ちて。だから、最終的に日経平均株価は3000円になる」と予言していたそうです。

 「株式投資なんて、指1本触れてはいけない。エブリシングバブルなんで、金もダメ。不動産も、暗号資産も下がって全面的に下がって、お金は消えます」

②「大竹まこと ゴールデンラジオ」内での発言

※この日はブラックマンデーを超えて、史上最悪の日経平均暴落が起きた日です。

「“貯蓄から投資へ、新NISAをやりましょう”と国民全体で10兆円もやっちゃった。岸田さんに乗っかった人がいっぱいいるわけです」

「下がってきたから割安だと買いに入るのは絶対にダメです」

「かと言ってもっといけないのは、下がって損をしたからと言ってもっと金を突っ込んで損を取り返そうとする、これはもっと最悪です。今は撤退する一手です」

また、森永卓郎氏はかつてバブル期である1989年に日経平均が大幅に下がった時に

「これだけ下がったんだからもう下がらないだろう」と日経平均連動の投資信託に資金を「ぶっ込んだ」という自身の経験を紹介しました。しかしその後も株価は下がり続け、バブルで儲けた金はすっとんでしまったそうです。

「今は潮目が変わったので、下がったから買うという選択は絶対しちゃいけないし、取り返そうと思って新たな金を突っ込むと悲惨なことになる」

森永卓郎氏の新NISAに関する発言の考察

では先ほどの森永卓郎氏の発言を振り返りつつ、森永卓郎氏の主張と事実をまとめてみましょう。

・新NISAはやってはダメ。なんなら投資全体やってはダメ。
・アメリカ株のバブルが弾ける。そして日経平均もその煽りをくらって最終的に3000円になる。
・資本主義がこの後崩壊する。
・長期投資で儲かってきたのは株価が右肩上がりだったから。
・バブル期の1989年の暴落時に「これ以上下がらないだろう」とぶっこんで資産をすっ飛ばしたことがある。

簡単にまとめるとこんな感じでしょうか。

ふむふむ。そうなのね。
という感じですが、ちょっとツッコミどころがあるような気がしています。

まず第一にこれらの主張は全て「森永卓郎氏の個人的な予想」に基づいているものになります。
しかし、未来のことは誰にも分かりません。

森永卓郎氏が過去に未来をドンズバで当て続けていたのだとしたら話は変わりますが、自身で「1989年の暴落時に投資判断を誤って大損した」というのを自ら発言しています。

この時点で森永卓郎氏の未来予想ってぶっちゃけ信頼度何%よ?
って思ってしまうのは私だけでしょうか?

恐らく、この時の大損の経験に引っ張られているところも大きいのではないか?と思います。
また、この時の大損時には「資金をぶっこんだ」とおっしゃっているので、一括投資に近い形だったのでは?と予想できます。

これが少額の積立投資だったら20年後とかの結果は大いに変わっていたと思います。(これはちょっと後出し感ありますが…)

何が言いたいのか、と言うと著名なアナリストである森永卓郎氏の発言とは言え、

・あくまで個人の未来的観測が織り込まれた発言である
・未来のことは誰にも予想できない
・この発言だけで「新NISAやらない!」ってのは早計

ということです。

 

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新NISAは本当にやらないほうがいいのか?

ここからは、森永卓郎氏のこれらの発言を受けた上で「新NISAはやらないほうがいいのか?」について考えてみましょう。

結論から先に申し上げると、筆者のこれも個人的な見解になりますが

「新NISAはやったほうがいい」

となります。

もちろん、未来のことは誰もわからないので、森永卓郎氏のおっしゃる資本主義の崩壊や、アメリカ株バブルの崩壊、日経平均3000円、みたいな未来も可能性としてあるでしょう。

なので下記の条件をつけた上で新NISAはやるべきだと思います。
・必ず余剰資金を投入する
・一括投資は行わない
・必ず無理のない範囲での積立投資を長期で行う
・使う予定のある資金はキャッシュで残しておく、もしくは貯蓄していく
が条件となります。

そもそも新NISAをみなさんが検討する理由、目的というのは
「儲けたい」
「未来的な生活資金を担保したい」
このようなものがあると思います。

もちろんそれは大前提なのですが、新NISAで初めて投資をやる人にとって、このような表面的なメリット以外にとても重要なメリットがあり、それを筆者自身が実感しています。

それらのメリットを今から紹介していきます。

新NISAのメリット①勉強するようになる

新NISAで少額でもいいので積立投資を始めると、自分自身の身銭を切っているので株や経済、投資について自ら情報を取りにいくようになります。

筆者自身「正直経済とかよくわかんないし…」とずっと避けていた側面がありました。

しかし、NISAを少額の積み立て投資で始めた結果、経済的な動向にアンテナを張るようになりましたし、色んな動画を身漁ったり、書籍を購入して読んでみたり、と自ら「情報を取りに行く」ようになりました。

やはり、少しでも知識をつけて自分が投じているお金、資産を増やす努力をするように自然になっていくんです。

これは仕事にも生かされるようになりましたし、周りから色々と相談を受ける機会も増えました。

なので、森永卓郎氏の資本主義崩壊についても「絶対にない」とは思わないですし、それを踏まえた上でのポートフォリオを組むようになりました。

資産も分散して、どれかひとつがぶっとんでも大丈夫、という状態を作っています。

このような行動ができるようになったことが、大きなメリットだと感じています。

新NISAのメリット②収入が上がる

投資は入金力を上げていくことが非常に大事だと言われています。
何故なら、どのような投資をするにしても入れる金額が大きくなればなるほどリターンが大きくなるからです。

実際にNISAを始めてから、1円でも多く毎月の積み立て額を増やしていきたい、と思うようになり、本業の収入をあげるための努力をめちゃくちゃするようになりました。

また、どうやったら収入が増えるか?について毎日真剣に考えるようになりました。

考えたら変わるものでもありませんが、少なくとも何も考えていなければ何も変わりません。

そして実際筆者は毎日の本業に対する向き合い方が変わり、収入が増えました。

これはNISAに出会っていなければ起きなかった変化だと自負しています。

新NISAのメリット③節約、倹約をするようになる

②でもお話ししましたが、投資において入金力をあげていくのは非常に重要です。
つまり、収入を増やすことも大事ですが、無駄をカットして死に金を作らないことも非常に重要になります。

筆者自身、まあまあの浪費家でなかなか貯金ができないタイプであり、その点が長年悩みでした。

しかし、NISAを始めてから節約、倹約を楽しく自らできるように変化しました。

「このお金を節約できれば、20年後に着実に増えているかもしれない」

と思うと、今までだったら迷わず買っていた無駄なものの購入を踏みとどまったり、中古品を買ったり、自炊を始めたり、と本当に多大な変化がありました。

そして

「消費、浪費に頼らない幸福度の高い生活」

というものを日々実感するようになりました。

みなさんが普段お金を使って当たり前だと感じていた何気ない生活も、切り詰めてみると心のハードルがはちゃめちゃに下がるので、ちょっとしたことで心から幸せを感じれるようになります。

本当にこれは言語化が難しいのですが、ちょっとした人の親切で幸福を感じたり、空が青いと嬉しい、みたいなそんな感覚です。

お陰で浪費をして刺激を買っていた頃とは比べ物にならないくらい生活が豊かになりました。
これもNISAを始めたお陰だと実感しています。

新NISAのメリットまとめ:勉強する癖がつき、生活が豊かになる

上記の3つ以外にもメリットは多々あるとは思うのですが、筆者自身が大きく変化とメリットを感じたものを紹介しました。

まとめると

「勉強する癖がつき、生活が豊かになる」

と言う感じです。

この変化には、一切デメリットがありません。

勉強する癖がつけば個人としての戦闘力がアップしますし、収入が増えること、節約・倹約が苦もなくできるようになる、というのは普通に最強です。

もし仮に、森永卓郎氏が予想する未来が来たとして、何もしていなかった未来と、NISAを始めて上記のメリットを手にした未来とでは打てる策が変わってきます。

投資がダメなら生活水準を落として貯蓄に走るもよしですし、その時に収入が上がっていて消費、浪費に頼らない人生に慣れていて困ることは本当に一切ないと思います。

NISAでの運用で「儲かるか」「損するか」の二元論ではなく、NISAを始めることによって得られる副次的なメリットに目を向けることが非常に重要だと断言できます。

まとめ

いかがでしたか?
今回は森永卓郎氏の「新NISAは絶対やるな!」という発言について解説しました。
長年経済と向き合ってきた森永卓郎さんの意見はとても貴重だと思います。

しかし、何もしなければ私たちの生活は変わりませんし、むしろ経済的な崩壊が起きた時に何もしていなかったら崩壊に巻き込まれるのを指をくわえて見るだけになってしまいます。

新NISAはまとめると

・金融リテラシーがあがる
・収入を増やす努力をするようになる
・節約、倹約できるようになる

総合して「今よりも生活が豊かになる」という副産物があると実感しています。

「著名人もこう言っているし、怖いからやらない…」

ではなく、少額でもいいのでトライしてみることをおすすめします。

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