いびきのレーザー治療で治る人・治らない人|睡眠時無呼吸症候群との関係とは

先日、National Library of Medecineにて、いびきのレーザー治療が一定の効果があるという記事が掲載されました。

そこで今回はこの記事の内容について、わかりやすく説明していきたいと思います。

いびきのレーザー治療とは何か

いびきのレーザー治療とは、睡眠中に空気の通り道を狭くしてしまうのどの奥の組織にレーザーを照射し、組織を引き締めることで、いびきを軽減することを目的とした治療法です。

主に軟口蓋と呼ばれる、のどちんこの周囲にある柔らかい部分が対象となります。
レーザーの熱によって組織が収縮し、睡眠中に振動しにくくなることで、いびきの音が抑えられる仕組みです。

切開を伴わず、短時間で行えることから、近年選択肢の一つとして知られるようになっています。

ただし、いびきのレーザー治療は、いびきの原因そのものをすべて解決できる治療ではありません。あくまで「特定のタイプのいびき」に対して効果が期待される治療であり、適応を見極めることが重要になります。

いびきが起こる理由と治療について

いびきは、睡眠中に空気の通り道が狭くなり、その周囲の組織が振動することで発生します。

原因には、肥満や加齢による筋力低下、鼻づまり、あごの形、アルコール摂取、睡眠姿勢など、さまざまな要因が関わっています。

そのため、いびきの治療は「まず原因を探る」ことが基本になります。

特に注意が必要なのが、いびきの裏に睡眠時無呼吸症候群が隠れている場合です。

この場合、単なる音の問題ではなく、睡眠中に呼吸が止まることで心臓や血管に負担がかかり、将来的な健康リスクにつながる可能性があります。

治療を検討する際は、

生活習慣の改善 → 医療的検査 → 治療法の選択

という順番で考えることが、安全かつ現実的です。

レーザー治療は、いびき治療の一つの選択として日本でも取り入れられるようになってきました。

いびきのレーザー治療の仕組みと高周波治療との関係

いびきのレーザー治療は、レーザーというエネルギーを使って組織に熱を与え、組織を引き締める治療です。

これと似た考え方の治療として、高周波アブレーションと呼ばれる方法があります。

エネルギーの種類は異なりますが、いずれも「切らずに引き締める」ことを目的としており、低刺激の治療に分類されます。

海外では、高周波を用いた治療によって、いびきや睡眠時無呼吸症候群の症状が改善したという研究も報告されています。

これらは、レーザー治療と完全に同じものではありませんが、治療の考え方が近いことから、低侵襲治療の可能性を示す参考資料として捉えられています。

いびきのレーザー治療は誰に向いているのか

いびきのレーザー治療は、すべての人に向いているわけではありません。一般的には、軽度から中等度のいびきで、のどの軟らかい組織のたるみが主な原因と考えられる場合に検討されます。

横向きで寝るといびきが軽くなる人や、仰向けでいびきが強くなる人も、このタイプに該当することがあります。

一方で、重症の睡眠時無呼吸症候群が疑われる人や、肥満が強い場合、あごの骨格が大きく影響している場合には、レーザー治療だけで十分な改善が得られないこともあります。

このようなケースでは、CPAP療法やマウスピース治療など、別の治療法が優先されます。

CPAPやマウスピースとの違い

いびきや睡眠時無呼吸症候群の治療には、複数の選択肢があります。

CPAP療法は、睡眠中に空気を送り込み、気道を確実に広げる標準的な治療です。

効果は安定していますが、装置の装着が必要になります。

マウスピース治療は、下あごを前方に固定することで気道を確保する方法で、歯科で対応されることが多い治療です。

レーザー治療は、これらと比べると「装置を使わない」「治療後の管理が比較的シンプル」という特徴がありますが、効果の出方には個人差があります。

そのため、どれが良いかではなく、「どの治療が自分の状態に合っているか」を基準に選ぶことが重要です。

よくある誤解と注意点

いびきのレーザー治療に対しては、「一度で完全に治る」「一生効果が続く」といった期待を持たれることがあります。しかし、実際には再発する可能性もあり、複数回の施術が必要になることも多いです。

また、痛みや違和感はほぼないとされていますが、それについても個人差があり、まったく負担がないとは言い切れません。

さらに重要なのは、睡眠時無呼吸症候群の診断を受けずに治療を進めてしまうリスクです。

無呼吸の有無や重症度を確認せずにレーザー治療を行うと、適切な治療機会を逃してしまう可能性があります。

いびきのレーザー治療を考える前に大切なこと

いびきが気になる場合、まずは医療機関で相談し、必要に応じて検査を受けることが大切です。

そのうえで、医師と相談しながら治療法を選択することで、無理のない治療につながります。

レーザー治療は、正しく使えば選択肢の一つになり得る治療ですが、万能ではありません。

いびきの原因や体の状態を理解し、納得したうえで治療に進むことが、長期的な満足につながります。

当サイトでオススメのいびきのレーザー治療ができるクリニック

国内でいびきのレーザー治療ができるクリニックを紹介しておきます。口コミ等も書いていますので参考にしてください。

レジーナクリニック

渋谷院

上野院

町田院

横浜院

大宮院

静岡院

柏院

仙台院

大阪心斎橋院

福岡博多天神院

スリープメディカルクリニック

渋谷院


新宿院

銀座院

上野院

横浜院

大宮院

船橋院

名古屋栄院

大阪梅田院

京都院

神戸三宮院

福岡院

いびきのレーザー治療でよくある質問

効果はどれくらい続くのか

いびきのレーザー治療の効果には個人差があります。組織は時間とともに再び緩む可能性があるため、数か月から数年で効果が薄れることもあります。そのため、複数回の施術や定期的な経過観察が行われるケースもあります。

何回くらい治療が必要なのか

1回の施術で十分と感じる人もいれば、複数回行うことで徐々に変化を実感する人もいます。

施術回数については、症状の強さや原因、治療方法によって異なるため、事前に医師の説明を受けることが重要です。

保険は使えるのか

多くのいびきレーザー治療は自由診療として行われており、保険適用外となるケースが一般的です。

一方で、睡眠時無呼吸症候群として診断され、CPAPなどの治療が必要と判断される場合には、保険診療が適用になることも多いです。

いびきのレーザー治療を検討する人への注意点

検査を受けずに進めない

いびきが気になるからといって、検査を行わずにレーザー治療だけを受けるのはおすすめできません。

睡眠時無呼吸症候群が隠れている場合、適切な治療が遅れる可能性があります。

治療の説明が十分な医療機関を選ぶ

レーザー治療のメリットだけでなく、限界やリスクについても説明してくれる医療機関を選ぶことが大切です。

治療の適応を慎重に判断し、必要に応じて他の治療法を提案してくれるかどうかも重要なポイントです。

まとめ

いびきのレーザー治療は、軽度から中等度のいびきに対して検討される低侵襲治療の一つです。

海外研究でも一定の改善が報告されていますが、すべての人に効果があるわけではありません。

睡眠時無呼吸症候群の可能性を含めて評価したうえで、他の治療法と比較しながら選択することが重要です。

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